【運営】:認知症介護研究・研修センター(東京、大府、仙台)
  我が国の認知症介護に関する研究・研修の中核的機関として
  平成12年度に厚生労働省により設置されました

研修情報

認知症介護指導者の紹介/大府センター

窪内 敏子 (大府センター第1期生)
認知症高齢者の豊かな生活を支えたい

高齢者グループホーム志賀の里志賀の里デイサービスセンター

地域の特徴

 滋賀郡志賀町は、県の西部にあり県庁所在地である大津市の北隣に位置します。京都府、大阪府への通勤に便利でベッドタウンとして、新しい住宅が多く立ち 並んでいます。人口約21,000人平均高齢化率15%と滋賀県内では比較的若い町と言えるかも知れません。しかし、昔ながらの住宅地もあり、 高齢化率20%を超える地区もあります。又、自然に恵まれ環境もよいことから晩年の地をここに決め退職された前期高齢者が移り住まれることも多い地域で す。
 このように、核家族の若い世帯、高齢者だけの世帯、二世帯以上の同居世帯等の混在した地域での介護サービスのニーズは多様化しており、私たちは そんな利用者の希望に応えられるよう様々な介護サービスを整え、様々なパターンのケアプランを作成しなければならず、志賀町のサービス事業者の質は常に地 域の方に問われていると言えます。

地域ケアとして施設が取り組んでいる事業の紹介
 平成9年に診療所、訪問看護ステーション、介護老人保健施設「ケアセンター志賀」が開設され医療法人湖青会はスタートしました。その後ヘルパー ステーション、居宅介護支援事業所、そして、自施設は平成12年4月1日介護保険と同時に介護サービスをスタートさせました。滋賀県で3番目、医療法人と して県で 最初の認知症対応型共同生活介護、認知症専用通所介護事業所でした。グループホームは2ユニット18名、デイサービスは定員10名以下でこぢんまりとした 環境の中、お年寄りが毎日、ゆっくり楽しくお過ごしです。私たち職員は豊かな感性の認知症高齢者の方と関わりながら、学びの日々を送っています。
 その1年後に大津市南志賀に 同規模のグループホーム、デイサービス、そして在宅介護支援事業が開設されました。本年夏には大津市見世に「社会福祉法人 湖青福祉会ケアタウンからさ き」が開設予定です。介護老人福祉施設(ユニットタイプ)、通所介護(標準型・認知症型)、訪問介護、在宅介護支援事業所、ケアハウスのサービスを提供し ます。
 このように、 地域ニーズに沿った様々な介護サービスを一つの法人で提供しているため、在宅~施設の連携が見えやすいというメリットがあります。そのよさを十分認識しながら、適切な質の高いケアが提供できるよう研鑽しています。

今後の課題と展望
 滋賀県は今、認知症ケアについての学習が盛んに行われています。特に県は実務者研修のみで研修を終了するのではなく、修了者対象にフォローアッ プ研修も行っています。又、各介護サービス別に認知症ケアの研修を組み込んでいます。その取り組みを継続させるため市町村行政や在宅介護支援事業所を巻き 込んで定期的な 認知症ケアの学習会ができるよう私の立場から尽力する必要を感じています。地域の一般の方の学習会にもたくさん参加させて頂くようになりました。少しずつ でも認知症の方との関わりが自然にできるような町になればいいなあと思います。
 又、グループホームのありかたも問われてくるようになってきました。定期的に行われる東京での 研究にも参加させて頂く機会ができ、自分の認知症ケアを見つめながら中央の機関に意見を出し、グループホームについて深く考えさせられる現状です。
 まだまだ学習段階の私ですが、とりあえず私なりに認知症高齢者と向き合っています。

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