入居の際は、プルゼニドを毎日就寝前に3錠服用していたが、連日強い腹痛の訴えがあったので、担当医師に相談の上、3日目に排便がない場合、3日目に2錠の服用として様子観察を継続している。排便のリズムができてきている。(しかし本人は、排便があっても、これまでの薬による多量の排便の記憶があり、場合によってそれを望むことがある)
(2)身体的痛み、便秘・不眠・空腹等による苦痛の影響は考えられますか?
・毎日の排便はないが、1日ないし2日位で解消している。
・右外反母趾、巻き爪、爪水虫のため歩行時痛みがある。
・目が見えなくなってきたと訴えがあり受診するが、目薬をつけるほどのことではないとの結果であった。
・腹痛を訴えることがある。
本人からの訴えを、医師にどのような機会と頻度で伝えていますか?
訴えがあるごとに、医師には本人の納得のいくように伝え、相談している。
(3)悲しみ・怒り・寂しさ等の精神的苦痛、また本人の性格等の影響は考えられますか?
・夫は何でも自分の言うことをかなえてくれる人だったので、自由気ままに生活してきたので幸せだった。
・思ったことは何があっても押し通したい。
・頼られている存在でいたい。
・ここには変な人(入居者)しかいない。ずっとリビングにいると自分も頭がおかしくなりそうだ。
上記の4項目それぞれについて、その上で考えられることはどんなことですか?
・亡くなってしまって寂しい。
・元来の性格。
・生活歴の影響。
・自分は普通だが、他の入居者は高齢で変な人ばかりだと常々言っている。
(4)音・光・味・臭い・寒暖等感覚的な苦痛を与える刺激の影響は考えられますか?
他入居者の行動の音や会話の声が気に障ることがある。
具体的には、どんな音や行動ですか?また、それは常時ですか?
元来、大勢の中があまり得意ではないということから、笑い声や会話の声、その他利用者の認知症による奇声など。
(5)家族・介護者など周囲からの過剰、あるいは少なすぎる関わりの影響は考えられますか?
・息子とのこれまでの折り合いの悪さ。特に夫が亡くなり、自宅に帰った折のトラブルは許すことができない。
・自分の言うことを何でも聞いてくれるスタッフが一人は欲しい。
許すことはできなくても、許したい気持ちはありませんか?また、何でも聞いてくれるスタッフが一人は欲しいのは、どうしてだと思いますか?
あるだろうと思ってケアしている。聞いてもらって、安心したい。よりどころが欲しい。
(6)障害程度・能力の発揮に対して、住まい・器具・物品等物的環境による影響は考えられますか?
(7)要望・障害程度・能力の発揮と、アクティビティー(活動)とのズレによる影響は考えられますか?
・暇な時間がいっぱいあるのに、何をしたらいいか分からない。
・まだまだできることはあるはずだが、気分にむらがある。(タイミングよく誘導することが必要)
本人は、「暇な時間」と思っているのか、「何かしたい」と思っているのか、教えて下さい。
両方だと思う。具体的に何をしたいということではなく、時間を持て余している(今は、日常に自分の役割を見つけて生活している)。
(8)生活歴・価値観等に基づいた暮らし方と、現状とのズレによる影響は考えられますか?
・集団生活の中で、自分を抑えて生活することが苦痛だ。
・買い物が大好きだった。特に洋服を買うことが好き。思う存分お金を使いたいのに資金が手元にない。
・タクシーでいろいろな所に出掛けたいのに、資金がなくてどこにも行けない。
例えば、どんな工夫をしていますか?また、自分の資金の中で、月に何回、いくらお金を使えるかなどの計画をどのように立てていますか?
衣装持ちなので、毎朝自らコーディネートを楽しんでおり、スタッフもそれを積極的に褒めたりしている。買い物について近頃は、回数を決めてはいないが、リストを作ってもらって相談しながら、季節の物を買ったりして楽しんでいる。