腰痛症、狭心症、便秘症、アルツハイマー型認知症。
薬:アリセプト、ハーフジゴキシンKY錠、ニトロールカプセル、ビオフェルミン、酸化マグネシウム、モーラス
アリセプトはいつから服用していますか。薬の効果や副作用はありますか。
7年程前から。副作用はないと思われる。
酸化マグネシウムは、いつ服用していますか。排便の周期と便の状態はどうですか。3日以上排便がない場合はどうしていますか。
朝食後服用。朝8時か11時に排便あり。
糖尿病はどのような状態ですか。(数値や配慮していることなど)
服薬なし。尿中糖はマイナスで安定している。
(2)身体的痛み、便秘・不眠・空腹等による苦痛の影響は考えられますか?
・「私はしょっちゅう目が覚めて、寝返りばかり打っている。」「体中が痛い。」「わき腹が痛い。」などと本人が訴える。
・「動悸がする。」と本人が訴える。脈をとると60/分の時と80/分位の時がある。
腰痛や便秘については服薬以外に何か工夫していることがありますか。
ゆっくり湯船に入る。レッグウォーマーで足を暖める。ズボンを重ね着する。一枚はキルティング。
常に痛むという左わき腹のことですが。このことについて医師や看護師に相談してみたことがありますか。
していない。
腰痛やわき腹、動悸の訴えがある時はどんな時ですか。痛みは、身体的なものだけではなく心理面も作用していると感じますか。他に要因がありますか。
不安=痛みではなく、常にあちこちの痛みを言葉で言う。
(3)悲しみ・怒り・寂しさ等の精神的苦痛、また本人の性格等の影響は考えられますか?
・自分が中心になって話したり、遊んだりすると機嫌がよい。
・周りの人より遅くなって参加すると、一人すくっと立ち上がってタバコを一服し、頭を下げて沈み込む。
・明るい。気を遣う。お茶目。負けず嫌い。時には陽気になりすぎてその後沈む。人によって態度を変える。
中心になって話したり遊んだりしている時は、どのような場面ですか。遅くなって参加する時に配慮していることがありますか。
ゲームや歌を自分がリードするとき。入りやすいように「どうぞ。」と席へ誘導する。
陽気と沈み込むことのアップダウンの波が大きいように感じますが、原因として考えられることがありますか。(病気・精神・身体・心理・関わり等)
陽気な気分が大きいほど、一息ついた後の寂しさを感じやすいと思う。「祭りの後の静けさよね。」と本人が言う。
(4)音・光・味・臭い・寒暖等感覚的な苦痛を与える刺激の影響は考えられますか?
・耳が少し聞こえにくい。寒がり。昨年よりは味覚に対して鈍感になった。
・他の入居者はみんな自分の部屋のベッドに入り、静まりかえっている。本人は自分の部屋でテレビをつけているが、見ているのではなく、ただつけているだけ。
味見については具体的にどのような役割を果たしていますか。周りの人との関わりはどうですか。
味見は調理のとき職員が一緒に台所に立って気をつける。耳も少し遠いが周囲とのコミュニケーションはとれる。
本人は夜の静けさについてどのように考えていますか。好きなテレビ番組はありますか。テレビ番組によって眠れない時がありますか。
静けさ=寂しい。好きなテレビはクイズ、歴史。テレビによって眠れないという影響はなさそう。
(5)家族・介護者など周囲からの過剰、あるいは少なすぎる関わりの影響は考えられますか?
・人当たりが良く、誰にでも事を荒立てないで接することができる。
・長女は先妻の娘。面会時、本人は顔を真っ赤にして、笑顔で迎えるが、遠慮がある様子。
・「長女が通帳を勝手に持って行った、一言知らせてくれてもよいのに。」「勝手にするのは人間としてするべきことではない。」という内容の手
紙を、本人が長女の夫宛てに書いている。
長女との気持ちのすれ違いに対して、交流をもつ機会がありましたか。スタッフとして配慮していることがあれば教えてください。
長女を目の前にすると、本人は態度がころっと変わって気持ちがすれ違うことなくぴったりしている。
通帳管理(お金の使用用途、残金など)について本人はどうしたいと思っていますか。
すべてやってくれるなら長女に任せた方がいいと言うが、本当に任せて良いとは思っていない様子。
(6)障害程度・能力の発揮に対して、住まい・器具・物品等物的環境による影響は考えられますか?
・駅前に飲食店を経営していた頃は、毎晩必ず自分で店を片付けて、帳簿を整理し、2階の小部屋で一服した。
・今は夜になって自分の居室に入り、バッグを開けると通帳は見当たらず、「長女が預かっている」という書付を見付けて、ショックを受ける。
昔の生活の中での本人のこだわりを、現在はどのように活かしていますか。特に部屋での過ごし方ではいかがですか。
帳簿=今は通帳かと考えるが、通帳の替わりに書付を見つけて本人は落ち込む。
通帳について本人が安心できる方法が他にありますか。
偽の通帳でもよいから、本人が一冊持つことができないだろうか?
(7)要望・障害程度・能力の発揮と、アクティビティー(活動)とのズレによる影響は考えられますか?
・店をやめて在宅一人暮らしのころ、火の始末が心配で料理ができないこともあった。現在はグループホームの台所で活躍している。
・金銭的には夫の遺族年金が頼りなので、ゆとりはない。
・職員と一緒に買い物に行くと「これ欲しいから立て替えて。」とかごに入れるが、アメ、ジュース、チョコレートなど目に付くものを構わず選び、本当に欲しいのか分からない。
決まった台所の仕事や献立を決める場合の役割はありますか。自主性と満足度について教えてください。
その日によって違う役割を果たしている。腰が痛いと言いながらも台所はやってくれる。みんなに「おいしい。」と言われると嬉しそうである。
アメ、ジュースなど買い物したものはどのようにしていますか。目につくものを構わず選ぶ行動の原因として、何か気付くことがありますか。
以前毎日飲んでいたという清涼飲料水は飲む。
(8)生活歴・価値観等に基づいた暮らし方と、現状とのズレによる影響は考えられますか?
・元気に店を切り盛りしていた頃は朝9時頃起きて、掃除を済ませ、朝昼兼用の食事をするのが習慣。外食や買い食いも多かった。
・「うどんは嫌いだけど出された物は食べないと。次のご飯まで何もないから仕方ない。」といっしょに食事し、片づけを手伝ってタバコを一服する。
嫌いな食事についてはどのように配慮していますか。本人はどのように過ごしたいと思っていますか。本人はどのように話していますか。本人の言葉や言動を具体的に教えてください。
嫌いと言葉では言っても、おいしそうに食べるので特別配慮せずに出すと、綺麗に食べて、「おいしかったよ。」と言う。「見るのもいやだ。」と言うのに、出されると綺麗に平らげて、「おいしかったよ。」という。