認知症のため、今何をすれば良いのかがわからない。そのため、わからないことから不安になる。
抗不安薬や「せん妄」の改善のための服薬はしていますか?
1月末よりグラマリール錠を朝夕服用しています。
(2)身体的痛み、便秘・不眠・空腹等による苦痛の影響は考えられますか?
・便秘になりやすく、マグラックスを服用しているため、トイレに行きたいと思っている。トイレの場所がわからないので連れて行って欲しい。
・脱肛になる時があり痛い。就眠時間が遅い。
脱肛が嫌で食事を控えることはありますか?
Aさんは脱肛であることに気づいていませんが、痛みで食事に集中できないことはあると考えられます。
(3)悲しみ・怒り・寂しさ等の精神的苦痛、また本人の性格等の影響は考えられますか?
・世話好きで周囲を気遣う。
・家族のことが心配になる。
・家事が好きだったため、片付けや掃除をしようとする。
デイサービスを利用していて何時頃に不安になりやすいですか?
夕方以降(夕食前後)によく見られます。
(4)音・光・味・臭い・寒暖等感覚的な苦痛を与える刺激の影響は考えられますか?
うるさい環境や大きな音は嫌い。
朝食時とそれ以外の環境の差があれば教えてください。
朝食時はまだ眠っている入居者がいる場合があり、スタッフも夜勤者一名のため、比較的静かですが、日中は人の数も増え、他の入居者の会話や食事介助の声など、賑やかです。
(5)家族・介護者など周囲からの過剰、あるいは少なすぎる関わりの影響は考えられますか?
食事を介助されるのは好きではない。
誰か他の入居者の面倒を見て、むしろ落ち着くときがありましたか?
Aさんが他の入居者の面倒を見ることはあまりありませんが、他の入居者を自分の家族と思い、「○○さん、わかってるの?」と声をかけることがあります。しかし、声をかけられた他の入居者がAさんの望む反応でないと、余計に落ち着かなくなってしまいます。
(6)障害程度・能力の発揮に対して、住まい・器具・物品等物的環境による影響は考えられますか?
食べやすい食器や家具を使用する。
朝食の時には食器、家具の影響は受けませんか?
比較的スムーズに食べますが、食べこぼしがあったり、食べ終えた食器を持ち替えることができにくいため、使いやすいものに替えています。
(7)要望・障害程度・能力の発揮と、アクティビティー(活動)とのズレによる影響は考えられますか?
やりたいことが思うようにできない。やらせてもらえない。
(7)と(8)の答えに共通しているのは、自分でよしとすることができずに充実感が持てないことがより大きな混乱につながる、ということでしょうか?
そのようにも感じられます。
(8)生活歴・価値観等に基づいた暮らし方と、現状とのズレによる影響は考えられますか?
家にいた時は自分で家事を行っていたが、現在は行っておらず、充実感が得られにくい。
(7)と(8)の答えに共通しているのは、自分でよしとすることができずに充実感が持てないことがより大きな混乱につながる、ということでしょうか?
働き者のAさんは
認知症となった今でも忙しそうに動きますが、以前行っていたような家事は理解できていません。その中で自分の思いが周囲に伝わらず、混乱につながっているのではないかと思われます。