・認知症による記憶障害がまだらに見られ、物盗られ妄想・被害妄想がある。
・軽いうつ状態があり、気分の落ち込みがある。
・体調面に不安があり、気分が落ち込むことがある。
体調の不安定さやうつ状態、処方されている薬等と様子の変化に関係性はみられませんか?
特に見られない。
(2)身体的痛み、便秘・不眠・空腹等による苦痛の影響は考えられますか?
・起床時、腰から下肢にかけての痛みを訴える。
・便秘はなく、現在は訴えもない。
・最近は良く眠れている。
・空腹はない。食欲がないことはある。
起床時の痛みの訴えについてはどのように関わりを持っていますか?
・痛みを軽減してから起床し、食事を取ってもらう。
・医療的な行為については看護師に依頼する。
(3)悲しみ・怒り・寂しさ等の精神的苦痛、また本人の性格等の影響は考えられますか?
・施設を出ても近くに身寄りの方がいない。
・離婚して子供は夫が引き取ったため、孤独感を感じて人生を送っている。
・急激に興奮し、周りが見えなくなる。
近くに身寄りの方がいなかったり、孤独感を感じながらのこれまでの人生だったりすることが、現在の様子にも関係していると考えますか?
非常に関係していると考えている。
(4)音・光・味・臭い・寒暖等感覚的な苦痛を与える刺激の影響は考えられますか?
・他利用者の大声で眠れないことがある。
・施設の食事が口に合わず不満なことがある。
・他利用者の行動が気になり怒り出すことがある。
・夜間、ベッドのリモコンの光が気になる。
現状でAさんの気持ちに沿う環境作りを目指しながら、どのような配慮や工夫などをしていますか?
・部屋では静かに過ごせるように配慮している。
・自分の持ち物は出来るだけ自分で管理してもらう。
・プライバシーを厳守する。
(5)家族・介護者など周囲からの過剰、あるいは少なすぎる関わりの影響は考えられますか?
子供が遠隔地におり面会が月に1回のため、寂しさ・孤独感が怒りを生んでいる。外出・外泊もほとんどない。
Aさんは、家族についてどのような気持ちでいると話していますか??
息息子が近々勤務で遠くへ行き、面会に来られなくなることを残念に思っている。。
(6)障害程度・能力の発揮に対して、住まい・器具・物品等物的環境による影響は考えられますか?
・4人部屋で声の大きな利用者を不快に感じる。
・部屋に他利用者が入ってくると不快である。
・自分の持ち物は自分で管理したい。
現状でAさんの気持ちに沿う環境作りを目指しながら、どのような配慮や工夫などをしていますか?
・Aさんが配置した持ち物の場所を移動する際には、必ずAさんの確認を取る。(本人が知らなければ物が無くなったと思ってしまうため)
・出来るだけAさんのベッド周辺に他の利用者が立ち入らないよう注意する。
(7)要望・障害程度・能力の発揮と、アクティビティー(活動)とのズレによる影響は考えられますか?
・軽作業等、役割を持っているため満足している様子。
・外出・外泊の機会はほとんどない。
・施設生活は、日課にあまりとらわれずフリーで過ごしている。
日課にとらわれず、フリーで過ごすことは、本人にとってどのような影響があると考えていますか?
・その日の行事、タイムスケジュールがわからなくなる可能性があるため、余裕を持って事前に伝える。
・例えば「今日は入浴日です。」「午後から誕生会があります。」など声掛けしている。
・集団生活からズレて孤独にならないよう配慮している。
(8)生活歴・価値観等に基づいた暮らし方と、現状とのズレによる影響は考えられますか?
・生活歴・価値観に基づいた生活を送ってもらうよう配慮している。
・調理関係の仕事をしていたため施設の食事に不満がある。
・職員を役所の人間と間違えて、過去の経験からその職員に対して攻撃的になる。
過去の生活や経験と現在のAさんの立場や暮らし方などにズレが生じていると考えられますか?
一人で自立した生活をしようと生きてきた方であるため、他の利用者が食事をこぼしたり、だらしない様子を見ると怒りだしてしまう。