国内で収集した事例を掲載しています。
思いついたキーワードで事例を探すときは、
「一般検索」を使います。
例えば、「BPSD」、「徘徊」、「アルツハイマー認知症」など。また、特定の分野に絞り込んで探すときは、
「カテゴリー検索」をご利用ください。
事例No. | 2 | 掲載日 | 2009-06-30 00:00:00 |
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タイトル | 怒ることが唯一の感情表現。Aさんの想いをもっと知りたい。 | ||
事例の状況 | 愛煙家で、自宅で主に寝ながら煙草を吸うことが多く、自室は焦げ跡や中には大きな穴が開く物も多く見られる。家族が仕事のために、日中独居になるが、火事が心配なためデイサービスの利用を開始した。デイサービス利用時は煙草の本数も少なく、デイサービスを心待ちにしている様子が見られており、最初週2回の利用だったが、現在は週3回、本人からもう少し増やしたいとの希望も聞かれる。普段は自分の感情を表情に表わすことはなく、その反面ちょっとしたことでかっとなりやすい面があり、最近顕著に表れるようになってきた。 | ||
キーワード | かっとなり怒ることが多い。本人の気持ちをくみ取ることが難しい。 | ||
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事例No. | 3 | 掲載日 | 2010-06-30 00:00:00 |
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タイトル | 自分で自分の願いがかなえられないイライラ | ||
事例の状況 | Aさんは施設生活の不満を口にする。「他人が部屋に入る。」「道具を全部家に置いてきてしまった。」「いつになったらここをやめさせてもらえるのか。」等。特に洋服に関しては、「盗られた。」と、徘徊のある3名の利用者を敵視し、暴言、時には手を上げる事もある。洋服を自室に置き、本人が選んで着替えられるように配慮してみたが、衣装ケースの奥やかばんの中に隠すようにしまい込み、同じ服を着続けている事も多い。まだ残暑の1週間、娘が送ってきた秋物をずっと着ていたため、入浴日に一緒に着替えを選ぼうと誘うと、「ろくなものがない。」「ここに洗濯出すと返ってこない。」と拒否。「明日帰るから。」「今朝着たばかり。」と表情が険しい。いつも一緒の女性入居者にも、「あんたたちもどうせ帰るんだからそのままでいいわよ。」と強い口調で同意を求める。その後その入居者が入浴に行ったためついて行く。こちらで用意した似たデザインの服に対しては、特に反応なく着替える。 | ||
キーワード | 不信感。選ばせてもらえない。選べなくなった。何もかも無くなる。 | ||
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事例No. | 4 | 掲載日 | 2009-06-30 00:00:00 |
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タイトル | 診断名がついたとたんに「厄介な人」と誤解される | ||
事例の状況 | Aさん(50代前半男性)は現在HDS-R14点、病院で診断を受け、ピック型認知症である。中核症状は進んでいるがBPSDは目立たずにこれまで在宅療養を続けてきた。ピック型認知症の症状として「無頓着さ」「恐怖感の減少」などはあるが、興奮や暴力行為は全く見られない。にもかかわらずこの病名のためにいくつもの施設から、「対応できない。」と拒絶される。ケアマネジャーと地域の訪問看護師が熱心にかかわってくれるが、本人に残る自負心が強く、これまで介護保険のサービスを使えずにきた。 | ||
キーワード | ピック型認知症。偏見。心の傷。 | ||
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事例No. | 5 | 掲載日 | 2009-08-04 00:00:00 |
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タイトル | :自分の「よるべなさ」をわかってほしい | ||
事例の状況 | 80代半ばになるAさん(女性)は独居である。ここ数年の間に「うっかりミス」が激増して自信を失ってしまった。自分の「よるべなさ」を嘆き、何とかして今のうちに適切なケア、治療を受けたいと願っているが、かかりつけ医も、「まだしっかりしている。」と話を真面目に聞きいれてくれない。娘も、「お母さんはまだまだ大丈夫。」と聞く耳を持ってくれない。介護保険の申請時には持病の腰痛で要介護 1 が出たが、自分の願いは体の面ではなく、この「物忘れ」を何とかしたいことと、このやるせない気持ち真面目に聞いてほしいことである。日々の生活は自立している。 | ||
キーワード | 認知症への不安。よるべなさ。利用できる所がない。 | ||
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事例No. | 6 | 掲載日 | 2009-08-04 00:00:00 |
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タイトル | 認知症の理解促進と認知症症状進行の受容に関する支援 | ||
事例の状況 | およそ8年前アルツハイマー型認知症と診断され、その間在宅介護の期間を経て、今年、施設入居となった70代後半男性Aさんの事例。認知機能の低下が見られるが、日常生活動作に支障はない。家族の面会は月に数回あるが、妻は面会に来ても「本当は会って話がしたいけど、帰りたいといって私に付いてくる姿を見たくない・・・」「私に会ったら帰りたくなって主人が辛い思いをするのではないか・・・」と言って、施設の玄関先で帰ってしまったり、直接会うことは避け、涙を浮かべながら遠くからAさんの姿を見つめていることがある。しかし、Aさんは妻と会うと非常に嬉しそうな表情を見せ、家族との時間を楽しみにしている様子も伺われる。本事例は、妻に対し認知症の理解を促し、夫の認知症症状の進行に対する受容を促進することで、夫婦互いの想い(一緒の時間を過ごしたい)の実現に向けた計画を立案するものである。 | ||
キーワード | 家族に対する認知症理解の促進。家族支援。職種間の連携。障害の受容。 | ||
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事例No. | 7 | 掲載日 | 2009-08-25 00:00:00 |
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タイトル | 帰宅願望があり毎日緊張して生活している。 | ||
事例の状況 | 朝「今日帰るの?」と1日がスタートする。朝起きると帰ることを念頭に置き、生活している。その都度、お茶、会話、お手伝い等お願いしている。生活に切れ間のないように対応しているが、ふとした瞬間に「帰ります。」と帰宅願望が出てしまう。外に出ると民家へ飛び込み、暴言暴力と迷惑を掛けたことがある。 | ||
キーワード | 帰りたい。一人外出。暴言暴力。 | ||
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事例No. | 8 | 掲載日 | 2009-09-04 00:00:00 |
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タイトル | 大声で「おしっこ~!!」「お茶~!!」と叫ぶAさん | ||
事例の状況 | ホールには「おしっこ~!!」「お茶~!!」「死にたい!!」「早く!!」というAさんの声が毎日響き渡る。お茶を渡しても、トイレに誘導しても、訴えが止むことはほとんどない。職員はできる限りの対応をしているが、他の利用者の対応に追われてAさんの訴えに対応できないときがある。そういった場合はさらに叫ぶ声がエスカレートし、他の利用者からAさんに、「うるさい!!」との罵声が浴びせられる。周りでAさんの叫び声を毎日のように聞いている他の利用者にはいらいらが募り、Aさんに対する非難の声があちこちから上がっている。また、Aさんの訴えが多く、周りの利用者が訴えを言いづらい環境を作ってしまっているようにも感じる。 | ||
キーワード | 同じ訴えを何度も繰り返し叫ぶ。訴えが止まない。周りからの非難の声。 | ||
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事例No. | 9 | 掲載日 | 2009-09-07 00:00:00 |
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タイトル | 調理に夢中になり、調理以外のことが目に入らないAさん | ||
事例の状況 | Aさんは、ホームの調理に毎日のように入る。しかし、見守りがないと、冷蔵庫の食材を勝手に出しては手洗い不十分な状態で食品に触ったり、日常的につまみ食いすることも多い。休憩はほとんど取らず、休憩を取ってもらおうとすると、「もういい、家に帰る。」と不機嫌になる。他入居者が調理を手伝っていると、「私がするから。」と、仕事を取り上げてしまう。また、食材の在庫を気にかけ、朝から就寝時まで、「足りない、足りない。」と、かつての調理主任時代と思い違いをしているのか、毎日、頻回に冷蔵庫を開けて確認し、「注文をしないと。」と、調理主任時代の注文先に電話を掛けようとする。 | ||
キーワード | 下肢の浮腫がみられる。他人を威圧する態度がみられる。転倒。調理に熱中しすぎる。 | ||
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事例No. | 10 | 掲載日 | 2009-09-14 00:00:00 |
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タイトル | 高次脳機能障害と認知症の狭間の症状を示すAさん | ||
事例の状況 | 若年で3年程前に転落事故により高次脳機能障害を患い、入所したAさんは、老年特有の認知症も患っており、高次脳機能障害と認知症にみられる認知機能の低下の自覚に関して、ある時とない時が混在しており、どちらに重きをおいて対応すればよいか判断がつかないことが多々ある。例えば、日中の排泄は自立であるが、夜間は尿失禁してしまうことがよくみられる。横になった状態では便をすることは困難なためであろうか、便のときは無理をしてでもトイレに向かう。尿失禁をしてしまう理由として、1.高次脳機能障害のため、職員の声掛けでトイレに行くことの理解や動作の困難さ、また職員の声掛けの技術がAさんのそのときの状態に対して合っていない。2.認知症によりトイレに行くことを忘れ、尿意を感じていない時点ではトイレ誘導が難しい。3.腰椎圧迫骨折の手術が完了していない(術中、本人の拒否があったため)ので痛みのために起き上がりが困難であること。プライドも高く、尿失禁後数時間は職員の声掛けにも耳を貸さず、そのままの状態でベッド上で過ごすこともある。また、年間を通してAさんの状態は非常に波があり、不穏時の周辺症状も年々変化しており、幻視や妄想、作話が顕著にみられる。昨年の夏はトイレ以外(自室)に排泄をされることがあり、また女性入所者に対し、性的欲求を訴えることが毎日あったが、冬頃にはなくなっていた。現在の精神状態は比較的安定しているが、波がくることを懸念している。 | ||
キーワード | 記憶障害の自覚の有無。職員の声掛けの無視。尿失禁。 | ||
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