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避難所でがんばっている認知症の人・家族等への「支援ガイド」のご案内
認知症介護研究・研修東京センター
[平成23年03月18日掲載]
[平成23年04月18日掲載]
 
震災で苦しむ人が「一人でも」「少しでも」安心して避難所で過ごせるために
〜つながりの力で、支援ガイドを関係者に伝えてください〜
・大地震、津波、被ばくの恐れ・・・想像を絶する恐怖の中で住まいを失い、避難所での生活を余儀なくされている人が数十万人。その中に認知症の人が多数含まれています。
・本人はもとより一緒で避難生活を送る家族や介護職員の心身の苦労ははかりしれません。
・避難所生活の長期化も危ぶまれている中、避難所で認知症の人と家族らが少しでも安心して過ごせるための支援の参考にしていただくために、支援ガイドを作成しました(これまでの震災時の避難所での支援体験をもとに作成したものです)。
・みなさまの"つながり"を活かして、これから被災地・避難所の支援に入る予定の人、すでに支援に入っている人等に支援ガイドを紹介していただき、役立てていただければ幸いです。
・多数の被災者の方が「一人」でも、「少しでも」、避難所で安心して過ごせますように。そして一日も早く、普通の暮らしに戻れることを切に祈りながら。
 
 
避難所でがんばっている認知症の人・家族等への支援ガイド
 
 
・避難所には、認知症の人や認知症様の症状が出始める人がいます。
・人一倍ストレスに弱い特徴をもつ認知症の人は、避難所で混乱しやすく、心身状態が増悪したり、家族や周囲の負担も増大しがちです。
・ちょっとした配慮で本人が安定し、周囲の負担軽減ができることがあります。
・避難所で認知症の本人、家族、周囲の人が少しでも楽に過ごせるように。
以下の点を参考に、できる工夫を、どうぞ試みてください。
<PDF版を掲載しています>こちらからダウンロードしてください。
 >>> 「支援ガイド」 支援ガイド
 >>> 「支援ガイド(イラスト版)」 支援ガイド

1.ざわめき・雑音のストレスから守る工夫を
人の動きや出入りが多い所、雑音が多い所にいると本人は落ち着かなくなります。
  ・ざわつきや雑音が比較的少ない場所(奥まったところや出入り口から離れた所など)を本人と家族らの居場所として確保しましょう。 注)本人となじみの人を離さないように。
・場所の確保が難しい場合、本人からみて視界に入るものが不安を駆り立てないように本人の座る向きを工夫しましょう(出入り口と反対に向ける、人の少ない方に向ける等)。
2.一呼吸でいい、ペースを落として、ゆったりと、少しずつ
周囲のペースで関わると、せっかくの関わりが本人を脅かしてしまいがちです。
  ・あわただしい雰囲気や口調は、本人を混乱させます。急ぎたい時、緊張している時ほど一呼吸いれ、力をぬいて、ゆったりとした言葉かけで接しましょう。
・一度にたくさんのことを言わずに、短い文章で、ひとつひとつ伝えましょう。
・食事、排泄、着替えなど、簡単なようで細かい動作の組み合わせです。動作が、一歩一歩進むよう、本人の動きにそって、一つずつ声かけをしましょう。
3.本人なりに見当がつくよう、本人に情報を
今、何が起こり、どうしたらいいか、本人なりに不安に思っており、本人への説明がないと混乱が強まります。
  ・記憶や判断力の低下や会話が困難な人であっても、本人に向き合って、今の状況をわかりやすく説明し、限られた情報を本人と分かち合いましょう。(例)ここは○○体育館だよ。今日は○月○日、今○時頃だよ。食べ物が○時頃、配られるよ。
・紙や筆記用具がある場合は、本人が知りたいこと、本人にわかってもらいたいことをメモにして渡しておきましょう。本人が見えるところにはっておくのも一策です。
・本人が誰で、住所、連絡先、身内が誰かがわかるようなメモを本人に渡し、身につけておけるようにポケット等にいれておいてもらいましょう。
4.飲食、排泄、睡眠の確保を
声かけや見守りがないと一人で適切にできなくなり、認知症の症状や体調が増悪しがちです。
  ・どのくらい口にできているか、本人の飲食料の一日の総量を確認し、限られた飲食物を確実に本人が口にできるよう声かけをしましょう。ペットボトル等を置くだけでは飲めない人もいます。なお、本人が飲食する際は、手指を拭いて、感染予防に配慮しましょう。
・避難所のトイレにいくまで手間取ったり、行きついても馴れないトイレでスムーズに用を足せない場合、お手製トイレ*を作り、身近な場所で人目につかずに済ませられるようにする方法もあります。 *新聞紙、ビニール袋、空いたペットボトル・容器等、ある物を利用して。
・睡眠リズムが乱れやすいので、眠る・起きるタイミングをつかめるように声かけをしましょう。指示口調ではなく、「一日、ぶじでよかった。ぐっすり寝て明日に備えよう」、「そばにいるよ」など、安心して寝起きできるような声かけをしましょう。
5.少しでも「快の刺激」を
不快がつのると、落ち付きのなさや苛立ちが高まり、抑えきれなくなりがちです。
  ・時折、一緒に窓の外をみる、玄関先等に一緒に出て、空を眺めたり、戸外の空気を深呼吸するなどでリフレッシュしましょう。
・手足・首筋・腰等を温める(温めるものがない場合は、掌をこすって暖め、そっと手をあてる)、さするなどで、本人が落ち着くことがあります。
・触ったり、抱いて気持ちのいいものを本人に渡すのも一策です。例)やわらかいタオル、なでて気持ちのいいもの、膝や太腿の上に暖かいもの、抱き心地のいい毛布、等
・本人の好きな歌、なじみの歌、わかりそうな歌を口ずさんだり、一緒に歌ってみましょう。
・そばにいる時は、本人の目をみて、そっと微笑んで・・・一瞬でも、とても大切です。
6.体を動かそう
じっとしたままだと、筋力の低下や血流の滞り、風邪などにかかりやすくなります。
  ・同じ姿勢を続けずに、時々姿勢を変えたり、体を動かすように声かけしましょう。
・足首を回すよう声かけしましょう。一人でできない場合、やって見せたり、手助けを。
・時々、一緒に伸び伸び、体を伸ばしましょう。
7.落ち着かない場合、抑えるのではなく、早目に本人にそった対応を
声をだす、立ち上がる、動き回ろうとする場合、抑えようとすると逆効果です。
  ・本人がどうしたいのか、そっと尋ねてみましょう(本人なりの要望や理由があります)。本人の要望に応えられない場合も、否定しないで、まずは、要望を親身に聴き取りましょう。
・何もすることがないと落ち着かなくなりがちです。本人のできそうなことを活かして、本人が力を発揮しながらエネルギーを発散できる場面をつくり、感謝を伝えましょう。(例)一緒にたたむ、片付けをお願いする、運ぶ・拭く・配る手伝いをしてもらう、見回りや監督役を一緒にお願いする、子供たちや赤ちゃんのそばで見守り役をお願いする等)
・落ち着かなさ、興奮等が高まった場合は、関わる人を限定する(いろいろな人が関わると混乱を強める)。関わる方が落ち着いていると、本人も落ち着くことができます。(例)笑顔とアイコンタクトを。静かな場所で過ごせるように身振りで誘導する、本人が安全に歩き回れるようにそばについて歩く。本人が嫌がらないか反応をみながらそっとタッチし、ペースダウンをはかる、など。
8.本人を見守る家族や介護職員が解放される時間の確保を、現状や要望の確認を
家族や職員は、本人から目を離せず、周囲に気を使い想像以上に消耗しがちです。
  ・本人の言動に対し周囲の人から苦情がでないよう、周囲の人たちをねぎらい、本人と家族、職員らへの理解と協力をお願いしましょう。
・家族や職員が、トイレにいったり、飲食、休憩、仮眠などの際、安心して本人のそばを離れられる(解放される)よう、周囲の支えが必要です。(注)やむを得ず目を離したすきに、本人が避難所から行方不明になったケースがあります。
・短時間でもいいから本人の見守りを交代しましょう。その場合、本人がしっかりしているようでも、本人から目をそらさずに、そっと見守りましょう。家族と交代する時に、本人が好む呼び名、好きな話題を教えてもらうと、会話をしやすくなります。
・できたら避難所の中にいる認知症の本人となじみの人(家族、職員、近所の人等)が集まって一緒に過ごせる一角を確保し、一緒に見守ったり、交代で休む体制をつくりましょう。
・定期的に巡回し、本人の状態の確認をするとともに、家族、職員、そして本人の要望を具体的に聴き取りましょう。互いの心身をいたわって、一日も早く普通の生活に戻れますように。

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