

最終選考結果・活動の概要・選考理由
1) 奨励賞 奨励賞は、(1)町ぐるみ実践部門 (2)新しい住まい方部門 (3)家族のユニークな活動部門 (4)権利擁護部門のそれぞれについて以下のように受賞者が決定いたしました。
 (1) 町ぐるみ実践部門(厚生労働大臣奨励賞)
| <活動名・応募者名称・代表者> |
| 「師勝町思い出ふれあい(回想法)事業」 |
| 愛知県師勝町 |
| 担当者:師勝町役場福祉部総合福祉センター課介護支援係長 植手 厚 |
| <活動の概要> |
頭の奥の記憶を呼び起こすことにより、脳を活性化させ、元気な自分自身を取り戻そうとする心理療法の回想法。師勝町は、この回想法を高齢者の介護予防・痴呆防止を目的に、地域ケアに取り入れて実施しています。
1セッション10人程度の高齢者が、回想法センターに通所し、回想法スクールに参加します。保健師等の指導の下、テーマに沿った思い出を皆で語り合うグループ回想法を行っています。
スクールの前後には効果測定を行い、参加者への効果を検証しています。さらに、回想法による痴呆性高齢者の減少や医療・介護面への影響も評価していきたいと考えています。
また、回想法の普及啓発活動も推進しており、回想法キット(懐かしい生活用具を詰めた思い出箱)の貸出しや、リーダー養成の研修などを行っています。
回想法を通じ、介護予防・痴呆防止の目的が達成できるよう、職員・スタッフ一同が情熱をもって事業に取り組んでいるところです。 |
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| <授賞理由> |
| 回想法の内容が高い評価にあたいするものであり、普及も行き届いている。そしてその効果がしっかりと評価されている。 |

 (2) 新しい住まい方部門(高齢者痴呆介護研究・研修センター奨励賞)
| <活動名・応募者名称・代表者> |
| 「次世代育成に貢献するグループホーム・宅幼老所」 |
| ウエルネスグループ |
| 担当者:社会福祉法人自立共生会理事長、(医)創健会 ウエルネスファミリーサポート施設長 多湖 光宗 |
| <活動の概要> |
核家族化等で、子育てに経験豊富な老人の知恵が親・子どもに伝わらなくなり、家庭の養育力が低下してきている。我々は、学童保育や託児を併設するグループホームと宅幼老所を開設し、痴呆老人力を子育てに生かすことに取り組んでいる。
おやつ・食事・学習・遊びなどの「生活交流」を続けると、老人と子ども達がお互いに名前を呼ぶような「なじみの関係」になる。新しく子ども達との交流が始まる場合は、職員によるきっかけ作りと3ヶ月以上の生活交流が必要だった。「ケアの受け手」
であった高齢者や子ども達が「ケアの与え手」にもなることで、「ケアの相互性と相乗効果」が生まれる。痴呆老人は、子どもを指導したり世話をすることで自信を回復し、子ども達は、お年寄りのプライドを傷つけないように接する術を自ら学び成長する。本気で叱り、
心から褒める痴呆性高齢者は、見て見ぬ振りをする大人や教師よりも、子ども達の「しつけ」ができる優秀な教育者だ。 |
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| <授賞理由> |
| 高齢者が一方的に介護を受けるのではなく、高齢者自身の力が子供に対しても発揮されている。 |
ごはん炊き 「くど」でのご飯炊きを指導するY.Mさん(要介護3)
「ワシはダメだ」、「わからんようになってしまった」と職員の前での口癖がウソのように背筋が伸び自信にあふれている(ひかりの里 中庭) |
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体操・リハビリ 子どもと一緒に体操すると痴呆性高齢者はいつもより大きく動き、はりきる。子どもも一緒に体操することが好きなようだ(くわなの宿) |
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しかること(老人は子どもを叱ると元気になる) 「もう動けない。ダメになってしまった」といつもは弱気のYさん(要介護4)
子どもの前ではマナーやしつけに厳しく「これ!」と元気な声でしかる(ひかりの里 1階) |

 (3) 家族のユニークな活動部門(呆け老人をかかえる家族の会奨励賞)
| <活動名・応募者名称・代表者> |
| 「痴呆の人の理解のための子どもたちの絵本作り」 |
| 大牟田市介護サービス事業者協議会 大牟田市痴呆ケア研究会 |
| 担当者:大牟田市痴呆ケア研究会代表、社会福祉法人東翔会グループホームふぁみりえホーム長 大谷るみ子 |
| <活動の概要> |
これは大牟田市痴呆ケア研究会が、平成15年度地域痴呆ケアコミュニティ推進事業の一環として企画・作成した、子供たち、子供たちと語り合う大人、介護の担い手である家族や専門職、そして地域のすべての人々に贈る「痴ほうの人からの思いやり」のメッセージであり「痴ほうであっても安心して暮らせるまちづくり」のための啓発絵本です。
同会の運営委員が、グループホームの入居者やその家族、子供たちや地域の協力を得て、3話の絵本(1章)と解説(2・3章)という形で作成しました。
痴呆症という病気や痴呆の人の人生や底力、子や孫を思う気持ちなどに触れながら、痴呆介護の困難さ、家族や地域の絆、共生の心、そして尊厳ということを描いています。表紙は高校生が描いた大好きなおじいちゃんの横顔です。痴呆の人の心情や願い、やさしさが伝わってきます。この絵本を使って市内の小中学校での授業や地域痴呆ケア教室を開催しながら「まちづくり」に欠かせない「大切なもの」を伝えていきたいと思います。
市内の高取小学校、延命中学校での授業では、絵本を読み、みんなでグループワークを行いました。「痴ほう」の話は難しいかなと思っていましたが、子供たちの発言や感想文を通して子供たちの純粋な目や心に触れることができ、私たちの活動意義をあらためて感じました。感想文の一つを紹介します。「とてもかわいそうに思えた。痴ほう症の人も回りの家族も。忘れたり、忘れられたりするのは涙が出るほど悲しくなる。痴ほう症になってもいつまでも家族の一員、大切にしたい」。
こんな子供たちの力を借りながら、地域で痴ほうの人が理解され、支え会うことのできるまちづくりに取り組んで行きたいと思います。 |
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| <授賞理由> |
| 子どもたちの学習という重要な問題に踏み込んでいる。今後大きく発展させるべき活動である。 |

 (4) 権利擁護部門(住友生命保険相互会社奨励賞)
| <活動名・応募者名称・代表者> |
| 「しみんふくしの家八日市グループホーム」 |
| 特定非営利活動法人(NPO)しみんふくしの家八日市グループホーム |
| 担当者:理事長 小梶 猛 |
| <活動の概要> |
定員8名のグループホームで保育、学童保育、子育て支援等を実施し、幼児デイ、児童デイ、母親と乳児のデイと位置付けています。デイサービスの実施で、グループホームと地域の多様な人たちとの交流が日常の生活の中で普通に持てるようになりました。多様な環境の人たちが、痴呆の高齢者の生活に接し、共通の体験をすることで、痴呆高齢者の生活や居場所に正しい理解を示します。また、企業や団体のボランティア等を受入れ、活動を通して新しい視野で地域へ働きかけることも出来ました。
成果として、市民を対象とした痴呆理解の研修会、ワークショップを持ち、それを切掛けに、民生児童委員、行政そしてNPOが協力し共に市内の200ケ所近い町内会での痴呆理解と地域福祉の取り組みの研修会開催となりました。
痴呆高齢者の生活支援事業に、多様な事業を併設し、地域との関わりが深くなり、地域福祉という視点での街づくりに発展する動きとなっています。 |
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| <授賞理由> |
| 10年以上にわたる市民参加の歴史をふまえて、グループホームを目的化するのではなく子育て支援もふくめた市民との自然な交流が見られる。 |


2) 特別賞(佳作)
 (1)「ぼけても安心して暮らせるまちづくり」(呆け老人をかかえる家族の会鳥取県支部) <授賞理由>ケアが「町おこし」につながっていく貴重な実践である
 (2)「住み慣れた地域でそのヒトなりの暮らしを支える」(恵仁福祉協会真田グループホーム) <授賞理由>新しいケアとして共感できる。新しい住まいかたである。
 (3)「地域の専門職が『食支援と口腔ケア』を中心に痴呆者を支える」(京都町づくり口元気塾) <授賞理由>口腔ケアの重要性はつとに報告されており、重要な取り組みである
 (4)「横須賀市における痴呆高齢者を支える取り組み」(横須賀市) <授賞理由>行政によるさまざまな努力が高く評価できる

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