DC博士のワン・ポイント

認知症治療薬について

行動・心理症状への薬剤

 アルツハイマー型認知症を例にすると、症状の中心となる記憶障害(少し前のことを覚えていないなど)や見当識障害(日付が分からないなど)などに加えて、人によっては行動・心理症状といって、「盗られた!」という妄想や、急に怒り出す易怒性など、介護者が困る症状が出てきます。この行動・心理症状は、やさしく接したり、役割を持ってもらう、褒めるなどの適切なケアで対応することが第一ですが、現在内服している薬を調整したり、適切な薬を併用することで、症状が劇的に改善することもあります。

認知症介護研究・研修東京センター
センター長 粟田 主一